Album Review

Otaria's Bloc(k) 1st issue Permafrost

随所から賜りました「永久凍土」のレビューを一覧に纏めてみました。 ここには掲載していませんが、個人のBLOGなどでも取り上げてくださっている方々もおられまして、誠に恐悦至極に存じております。 この場からお粗末ではありますが、皆々様、本当にありがとうございます!! 謝謝!!


ROTTERS'PAPER

盛岡を拠点として活動しているらしいユニット「オタリアズ・ブロック」の1st。 メンバーは遠藤(b/g)泉山(g/エレクトロニクス)松田(ds/per)の三人で、ゲストクレジットでポチャカイテ・マルコ/GHOSTの荻野(key)が加わる。 HP http://otariasblock.web.fc2.com/で三人のプロフィール等を見ると、初期ザバダックをはじめとしてどちらかと言えば非プログレ系を中心とした長い音楽歴を持つ人達のようだ。 既存の存在でまず初めに連想したのはメンバーも交流があったらしいYBO2である。 「そのへヴィネスは失わず表現力は増してインスト化された」ような印象で、表面的にはニュー・ウェイブ/オルタナティヴ/ヘヴィ・シンフォ・プログレが混在していながらも、日本とアジアとヨーロッパを含んだ懐かしさと親しみやすさを時折感じさせるトラッドを微妙に経由したメロディラインに、Zeuhl要素も多少感じさせる躍動的で印象的なベースのリフと、もちろん変拍子が加わる。。。といったあたりなのだが。 アルバム前半はスーパーゲスト的な派手さが目立つ荻野の演奏が良い味付けになって前半は素直に引き込まれる。中盤以降はメンバー三人のみとなるが、楽曲の魅力とノイズ/エレクトロニクス/インプロ/ミニマルを混在させた練りこまれた構成とアンサンブルで、聴き込んでいく上での魅力度は全く衰えることなく全編がまとめられていく。 自主制作1stとは思えない完成度の高さは、昨年秋のリリースらしいが、もっと騒がれても良い存在ではないか。 私的には昨年聴いていたら確実にベスト10入り候補。[2008/03/07] (ROTTERS'PAPER 登美隆之様)

THE OUTER SIDE OF J-PROG

CD帯には「元ザバダックの松田 克志が二十年ぶりに復活」とある(最初期のメンバーらしい)。 岩手県は盛岡が本拠。ポチャカイテ・マルコの荻野 和夫がゲスト参加。

呪文のようなヴォイスに導かれ、Baが奏でる怪しの旋律。マッディな暗黒チェンバーを思わせる出だしだが、そこにザクザクしたトーンのG.が断続的に降り注ぎ、ヘヴィなロック色を強める。さらには「ぶきゅぶきゅっ」とした破裂音Keyが加わり・・・1曲目からダークなフレキシビリティを遺憾なく発揮。

明らかにプログレを意識した音楽性であり、メタリックなクリムゾン系インストを基軸としている。 さらにエスニック色が通底。 時折寂寥感のある叙情性を織り交ぜつつも、高密度な攻撃性にウエイトを置く。 圧迫感と重圧感を感じさせる繰り返し旋律、追いつめられたその先に・・光が見える。 まあ、そんなイメージ。

タイトルが連想させる通り、「極北のプログレ」。


取扱店様から頂いた紹介・推薦文です。

ディスクノート(盛岡)

#1 元ザバダックの松田さんがドラム、ベースに遠藤さん、ギターにはノイズ君こと泉山弘道、ゲストプレーヤーに萩野和夫さん。 音楽のジャンルでくくらなくてはならないならば、プログレか?けしてアーティステックではなく、即興ぽさをみせつつも構造的。 3人の、のほーんとしたイメージとは真逆に、バックグラウンドにはブラックホールが渦巻いてるような音楽。 盛岡に脈々を続くハードコアな匂いも確実に感じます。 店内BGMにて&当店試聴機にて絶賛展開中。まずは聴いてみて。

#2 のたうつベース、と重厚なドラム、破天荒なギター。 盛岡のアングラシーンで活躍中の、プログレ・ハードコア・バンド「オタリアズ・ブロック」の待望の初音源登場。 キング・クリムゾン直系のダークでプログレなインストバンド。 いやしかし、ハウス系のNEW WAVE好きDJにも評判良い「踊れる」要素もあり。 ギャンギャン来るギターソロよりも、リズム展開や反復の快感のほうが、けっこう今風の「トビ感覚」ではないでしょうか? ハウスを越えて、コズミックを経由してプログレに辿り着いた方、オススメ。 「タクラマカン」辺りを12インチ・ダンスミックスかなんかにリエディットとか、 そんな続編も期待してしまうバンドです。如何? (Disknote 店主 小原正史様)

ディスクユニオン(プログレ館)

ZABADAKのオリジナル・メンバーだった松田克志氏(dr/per)を中心に、元SOTTO VOCEの泉山弘道氏(g/electronics)、YBO2+NTUの遠藤浩史氏(b/g/vo)により'02年結成された新鋭Japanese Heavy Progressive/Chamber Rockバンド、'07年デビュー作が紙ジャケット仕様で登場! UNIVERS ZERO/PRESENT等Recomended系Chamberサウンドをベースに、よりRock的なダイナミズムと暴力的な攻撃性を押し出したアンサンブル/サウンドが強烈!!是巨人/POCHAKAITE MALKO/MACHINE & THE SYNERGETIC NUTS等に通じる即興性とHeavyサウンドの拮抗を生かしたスリル感に溢れた楽曲が素晴らしいデビュー作ながらも高完成度の一枚です。 POCHAKAITE MALKOの荻野和夫氏(key)がゲスト参加。 (disk union 松尾様)

ワールドディスク(目白)

遠藤浩史(b)をリーダーに、泉山弘道(g,noise)、元ザバダックの松田克志(dr,per)というトリオで結成された、岩手/盛岡拠点のヘヴィ・プログレッシヴ・ロック・バンドが自主リリースしたデビュー作。 ゲストでポチャカイテ・マルコの萩野和夫(p,kbd)が全面的に参加して、キング・クリムゾン系の、アグレッシヴかつスリリングなインスト・サウンドを展開しています。所謂ストナー系の、ヘヴィかつトリッピーなハード色から、スロー・コア的な引きの反復まで、エキセントリックなギターと迫力十分のリズムが織成す音像は、確固たるオリジナリティと完成度です。 退廃系プログレ・ファンは必聴のデビュー作!! (World Disque 店主 中島様)

モダーンミュージック(明大前)

オタリアズ・ブロック「永久凍土」(自主制作) 盛岡を中心に活動するトリオのファーストアルバムである。そのスタイルは重厚でハードなインストルメンタル・ロックで、随所に変拍子や複雑なリフレインを絡ませ、一筋縄ではいかない聴き応えのある演奏だ。 ベースが全体をリードするかと思えば、暴力的ともいえるギターのソロがあり、いかなる展開にも安定したドラミングが全体を締める。 決してテク至上主義ではないのだが、意外にすんなりと耳になじみ、時として叙情的想像をかきたてるサウンドを楽しむことができる。 いきなりチベットの読経で始まるのが驚かされるが、発売記念ライブでも同じ導入でぐいぐいと聴衆を引き込んでいった事を思いだす。 ひとつ思うが、こうしたボーカル無しのロックが、表題音楽的なものでないとすれば、聴取の焦点は、ジャズ的な即興能力に寄っていくのか、それとも純粋な構成力とその再現という意味でクラシック音楽に似るのか、私にはよくわからないのである。 ポチャカイテ・マルコの荻野和夫がキーボードで参加してサウンドに広がりを作っている。 (即興演奏家 金野吉晃様)

ミュージックターム(大阪)

Otaria’s Bloc(k)は2002年、メインコンポーザーである遠藤浩史を中心に、元ZABADAKの松田克志、即興演奏家/金野吉晃(ONYYK)による3人で結成。 幾度かのメンバーチェンジ、サウンドスタイルの変遷を経て2004年、即興演奏家/泉山弘道(noizu)を迎え現在に至る。

本作品“Permafrost(永久凍土)”は、日本プログレッシブ・ロック界の雄、Pochakaite Malkoから荻野和夫をゲストに迎えて製作された意欲作。 民族音楽とヘヴィメタルの融合、超重量で暴れ狂う轟音の嵐、陰惨なまでに美しい枯れたピアノと鋭利な刃物のようなメロトロンサウンドとの融合は他に類を見ない。 (自作自薦)


Live Review

ROTTERS'PAPER

LIVE:オタリアズ・ブロック/ポチャカイテ・マルコ 5月11日 吉祥寺シルバーエレファント

久し振りのシルエレというか育児に追われてライヴ観戦自体が本年初なのですが。既報告の通り昨年秋リリースのデビューCDを最近聴いてかなり気に入った盛岡在住のオタリアズ・ブロックの東京初ライヴ。対バンもポチャカイテマルコという濃厚なカップリング。
 最初に登場したのはオタリアズ・ブロック。オープニング曲以降は全てCD収録曲からの演奏であり、アレンジもそれほど逸脱はしていなかったので、総じての印象としてはCDへのコメント通り。ただ、ライヴ音圧もあってか良い意味でYBO2をより強く連想。※良くも悪くもライヴで個性がより強く出ていて興味を引いたのはギターで、主モチーフを提示するベースラインの裏側でノイジーな刻みのリフを重ねるような場面では最高のギタリストと感じた反面、「普通のメジャーコードでのアルペシオ」がかなり危うかったり。前半から中盤はメンバー3人(g/b/ds)での演奏で、ラスト3曲はCDにも半分くらいでゲスト参加の荻野keyが加わったステージ構成、東京初ライヴということなので常識的には妥当な処置だということは理解するが、個人的にはもっとメンバー3人のみでの演奏でそれぞれの個性の広がりをライヴでは感じたかったところ。いずれにしてもまた機会があれば見てみたい。

 後半のポチャカイテマルコは通常四人編成。「1年4か月振りのライヴ」という割には新曲がなく、1st/2nd/'06年ミニからまんべんなく選曲されたプログラムでたっぷり10曲。私自身はミニアルバム時の新曲はたぶんライヴでは聞いていなかったので、十分新鮮だったのだが、次回はワンマンライヴということなので、温存したのかも。当然充実した演奏だったのだが、桑原さんのベースが楽器も音色も変わったみたい。私の席がベースのまん前の最前列だったこともあっていつにも増して活躍が目立っていたのが(他のメンバーはKBBやGHOSTなどで活動をコンスタントに聴いていただけに)健在ぶりは嬉しかった。
  オタリアズ・ブロックのセットリストがバンドのブログにあったので、以下に引用。SE. バジュラバハイラバ成就降魔 1.四次元怪獣ブルトン 2. タクラマカン 3. セイル・オン 4.永久凍土 5.界境 6.天地 7.セカンド・インパクト(登美追記:5/6/7 with 荻野だったと思います)。合わせてポチャカイテ・マルコのセットリストは私の記憶によるものなので、不確かながらご参考まで 1.PLUTO 2.不整脈 3.LANKA 
 4.ANNA 5.LAYA 6.HOLY MOUNTAIN 7.絞首刑 8.ACID RAIN 9.DNA 10.G-13。[2008/05/18]

(※下線部強調、オタブロ遠藤)

Free or Liberty

ゲスト3人を含む6人で曲がスタート。 組曲風に数曲、ノン・ストップで演奏。 改めてこのバンドの楽曲制作のユニークさを実感。 プログレバンドにありがちな変拍子でのキメ、フレーズの連続(技術向上の際、陥りやすい罠)を作曲の時点で巧妙に回避、変拍子を淡々と聞かせ、8ビートの楽曲もイメージを際立たせる。 通常と逆の方法で練り上げられた曲の連続に観客も固唾を呑んで見守っていた。 中盤、更に民族楽器奏者2名が参加。 ゲストに関してはメンバーと気心の知れた米山氏、レコーディング参加の荻野氏は巧く機能していたが、民族楽器奏者はエスノ色の付加に留まり、ゲスト・ギタリストはノイヅ氏とツイン・ギターにする必然性はあまり感じられなかった。 ただし、ゲスト5名で演奏の際は各自興味深い音を聴かせていたので、これがオタブロの楽曲ではなく、フリー・セッションであれば印象がまったく異なるだろう。 後半はメンバー3人のみで新曲を披露。 中でも「虹」と題された曲の前半部はこれまでのオタブロには見られない明るい曲調で、バンドの新機軸たり得るのではないだろうか? この曲ともう2曲、合わせて3曲を聴いてバンドの今後は安泰であろうと確信された。 松田氏のドラムは安定感と推進力を程良く併せ持ち、ドラムソロも素晴らしかった。 遠藤氏のベースは以前の図太い重さに加え、ある種のしなやかさすら感じられ、上昇下降の繰り返しを聴いていると渦に巻き込まれるようであった。 このリズム隊はプラスとマイナスが惹かれ合うような不思議な噛み合わせ。 ノイヅ氏のギターは空間を彩るようで(まるでペンキ職人を思わせる)今回に関しては名前に由来するようなノイジーさはなかった。 そしてやはり、この手のバンドに鍵盤奏者が加わると角が取れて磨かれ幻想的になる。 荻野氏の音量が若干控え目だったのが惜しまれるが、適材適所的な見事な演奏で、正式メンバーであって欲しいと思わせられた。 (ライブレポーター 月井章)


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